政治的瑕疵 2020 4 26

書名 欧州分裂クライシス
著者 熊谷 徹  NHK出版新書

 政治とは、結果責任であり、
政権を取るまでの政治的瑕疵は、
国民が幸福になったという結果が出れば、
その瑕疵は修復される。
 ここが一般の人と違うところで、
一般の人は、動機が正しく、
手続きも正しくある必要がありますが、
結果責任まで問われることは少ないかもしれません。
 しかし、政治家は、
たとえ動機が正しく、手続きも正しくても、
国民を不幸にしてしまうと、
その責任は、後世まで問われることになります。
 もちろん、政治家でなくても、
影響力がある有名人も結果責任を問われることになります。
 そういうわけで、一般の人の基準で、
政治家を裁くことは間違いです。
ここが政治評論家が間違えやすいところです。
 確かに、英国において、
EU離脱派の選挙キャンペーンには、
誤り(政治的瑕疵)があったかもしれません。
 しかしながら、その政治的瑕疵が修復される場合があるのです。
EU離脱によって、英国の国民が幸福になったという結果が出ればよいのです。
 そういう結果が出れば、有権者は政治的瑕疵を忘れていくでしょう。
後世の歴史家は、歴史書に結果だけ書くことになるでしょう。
 歴史が動く時、どちらに正義があるかわからないものです。
渦中にある人達はもちろん、日本から見ても、
どちらに正義があるかわからないものがあります。
 しかし、選択の結果、
英国が発展していくならば、その選択に正義があった。
逆に英国が没落していくならば、その選択に正義はなかったと言わざるを得ません。















































































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